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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第35章 先輩‥ごめんね‥

「なっちゃん!?」

「相ちゃん‥」

「先輩?何?」

えっ日高だけわかってない?

俺達は知っていたから何となくわかった。

「だから‥何で肝心のお前が何で聞き取れねーんだよっ」

「だって先輩主語がなくて早口だからわからないって(笑)」

主語?

「‥‥‥‥」

考える俺

「あっそうだ!」

日高がデッカイ声を上げた

「なんだよっ」

身を乗り出した日高

ドキドキ感が半端ない俺

「先輩あのアパートの場所でまた住みたいって思う?♪」

「へっ?」

「だから!あのアパートの場所でまた住みたいかって聞いてるんだよ♪」

いや‥わかるけど‥何でいきなりそんな事言うんだ?

「日高君どうしたの急に?」

よく言ったナンパ野郎!

「先輩もまた住みたいなら宝くじ当たったらあの土地買って…家建てたいなって思って‥」

俺は嘘をついた

「宝くじ?当たる訳ねーだろ(笑)」

先輩‥

「何枚買ったんだ?日高君♪」

鮫島先輩が聞いてきた

10枚買ったなら1枚分けて貰おうと思った俺

「1枚‥だけど‥」

えっ…1枚?

「日高君1枚で1等狙うバカはいないぜ(笑)当たっても300円だな…さんびゃくえん!」

そんなに強調しなくてもいいだろ‥

鮫島先輩ヒドい

買っていないけど何だか凹む俺

日高が悲しいような寂しいような顔をした‥

俺の為に夢を持って買った1枚の宝くじ

当たったらあの土地を買って一緒に住みたいって願って買ったたった1枚の宝くじ

そんな日高の夢を壊したくなかった

「住めたらいいな…」

えっ…先輩?

「本当に?」

「ああ♪当たるといいな♪宝くじ」

スッゴい笑顔でそう言ってくれた何も知らない先輩

俺の胸にチクッと針の芯が刺さった

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