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運命の誘惑

第7章 【声】になる

「1人で寂しくなって1人で泣いて。
いつまでも思い出に浸かってるからそんな事になんの!
煙草も止めれなくなんの!」

「分かってる?」



まるで子供を叱るような口調の岡田。



「は?!だ、誰が泣いてんのよ!
泣いてなんか‥「嘘つきは年寄りの始まりっておばあちゃんが言ってたよ?」



「は?!」



嘘つきは年寄りの始まり?!

泥棒の始まりだろうが。バカ。



「汐生様の眼は節穴じゃないんだぜ?」


ふふんって勝ち誇った風な岡田に無性にムカついて


「キモッ」


心底思った言葉を言ってやった。


すると若干顔を引き攣らせながら



「キモくてもいいんだけどさ?」


溜息混じりに吐いて


「そうやって【過去の声】をいつまでも聴いてるから寺島は【過去】に縛られたまんまなんだよ。」






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