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運命の誘惑

第3章 高校3年  春

「んー?吸い始めてー?」



空を優雅に飛ぶ鳥を眺めながら煙草の煙を空に向かって吐き出す。




煙草を吸い始めて何年かだなんて。


そんなの、忘れるわけない。




「吸い始めて3年‥かな。」


「そっかぁ…。3年、かぁ‥・。」



しみじみ言いながら“ん!”と煙草の箱を私に返して





「もう、3年経つんだねぇ‥」





好美も呟きながら空を見上げる。





「うん」





‥3年。



恭が逝っちゃって、3年。









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