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運命の誘惑

第17章 微動  *汐生side*

結局。


その日、寺島と話す事がなくて。


帰りだけは一緒に帰ろうと思ったけど


「寺島さんが先に帰るって言ってたよ!明日も朝待ってなくていいって♪」


「は?!それ、いつの話!?」


「汐生君がトイレ行った時、寺島さんが言ってたー」



トイレ行った時‥?


‥さっきか!



「ごめん!俺寺島んとこ行くから!」


鞄を取って急いで寺島の元へと行こうとした瞬間



「ダメ!!!」


「‥‥え?」



奈菜に腕を掴まれて行動を停止させられて




「今行ったら私、彼女に何するか分からないから!!」





!?




「だから、行っちゃダメ。」



キッとした顔で下から俺を睨みつけ、ぎゅっと腕を握る力を強める奈菜。




はっ‥‥?











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