テキストサイズ

運命の誘惑

第19章 奈菜と岡田と私

思わず、走り去った奈菜の方向に視線を向ける。


だけど、岡田は別で。



「何してんの?ほら、行こう?」



全然走り去った方を見ようともせずに親指をクイッと学校の方へ向けてニッと笑う。




「‥‥いいの?彼女‥・」



「んー?いいも何も‥。俺、寺島と一緒に居たいもん」




‥居たい“もん”って‥。


岡田は何で彼女じゃなく私と居たいんだろ‥。



だって‥・・




「岡田‥彼女の事が好きだったんじゃないの‥?」



彼女と付き合ってたんじゃないの‥?



ここ最近‥ずっと思ってた事を少しだけ勇気を出して岡田に投げ掛ける。


すると岡田は




「わっ!!!」



私の頭を両手で掻き混ぜるようにグシャグシャにして



「寺島って‥・・相当なバカだな」



私の髪を全てを前に持って来てケタケタと笑った。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ