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運命の誘惑

第19章 奈菜と岡田と私

アハハと笑う私に岡田は首を傾げて優しい表情を向けて



「まっ、それが言いたかっただけだから」



ニッと笑って屋上の柵までまた歩いて戻る。



先週はピッタリと奈菜と一緒に居た岡田。

なのに急に今週に入ってこんな事を言うって‥



「何で急にそんな事言うの?」



率直な疑問を投げかける。



「別に急じゃないよ?俺が寺島の事好きな気持ちは全然変わってないし。
寺島の【声】になるって決めた時からそう思ってた事だし。


だけど」


「?」


「その気持ちはこの間寺島が酔っぱらってた時に強くなったかな」



そう言って岡田は眉を下げて笑って首を竦める。




私が酔った時‥‥・?




「何で私が酔った時に‥?」


「だって寺島がキスをすっげーせがむからさぁ~」



‥・・は?



「もうダメだよ!って言うのに唇腫れるくらいキスして来てさぁ~」




‥‥・はい?




「こりゃ、他の人に危害が及ばないように俺が盾になってみんなの唇を守ってやるためにも寺島の傍に居なきゃって‥」

「嘘だよね?」

「うん♪嘘やで?」




そう言って岡田はペロッと舌を出してテヘッと笑う。





‥‥ブチ殴ってもいいですか?









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