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運命の誘惑

第4章 転入生

私は隣りの転入生に視線を向ける。



彼は椅子に座りながら私の視線に気付いてニッコリと微笑む。



そこには、当然だけど恭じゃない人が居て。

恭とは似てるとこは背が高くて茶髪ってとこしか似てない男性。



だけど‥。




「あの‥お願いがあるんだけど」


「うん?何?」



ちょっと戸惑った表情で言葉を返す彼。


その声も恭に似てるけど今は顔見ながら喋ってるせいかそこまで気にならない。


‥視覚と聴覚のバランスって大事なんだな。




私はキョトンとした顔の彼に再度お願い事。




「さっきの、もう1回言って貰ってもい?」



「え?」


「あんたが最初、私に言った言葉。もう1回言って貰ってい?」





そう言うと彼は“あぁ~”て私の言葉を理解してくれたような表情をして





「よろしくね?寺島さん」





そう言ってニコッと笑った。














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