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運命の誘惑

第4章 転入生

「ありがとう」



一言だけ素っ気なく返して私は再び机に突っ伏せた。




‥元ちゃんの言う通りだったな。




顔見て聴いたせいかあんまり恭の声には似てなくてガッカリ。


って、言わせておきながらなんだけど。





‥恭に似てる声でもう1度聴きたかったなぁ‥。





“よろしくね?寺島さん”



って。





私と恭が初めて交わした言葉。




その言葉をもう1度“恭の声”で聴きたかったな。




なんて思ってたら今すぐ、無性に恭の声が聴きたくなって





「おい!寺島、どこ行くんだ?」


「トイレ」




私はHR抜け出し屋上へ向かった。





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