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運命の誘惑

第25章 月命日と夜光虫と・・2

恭に向けて言葉を心の中で呟いた時、



「待った?」



肩で息を切らしながら岡田が戻って来た。



「ううん?待ってないよ?」



軽く首を左右に振って答える私に岡田は



「はい!」



「え?」



「寺島“ちゃん“は今日いっぱい泣いたから水分補給」




ニカリと笑いながら私にペットボトルのアクエリアスを差し出した。




‥・こういう。




こういう細かい気遣いがほんと自然に出来る岡田の優しさが何だかくすぐったく感じてしまって




「さ、サンキュ」





ぶっきらぼうに可愛げのない私。







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