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運命の誘惑

第4章 転入生

声のする方に勢い良く振り向くと私のイヤホンを持ったままニコリと笑う転入生が立っていた。



「‥あんた‥‥」



彼に言葉を投げつつも私の心臓はバクバクと激しく音を立てて鳴り響く。





‥‥‥一瞬。





留守電の言葉が変わったのかと思った―――。



幾度と聴いた留守電の言葉が変わるイコール・・




恭が囁いたのかと思った‥。




恭が‥戻って来たのかと一瞬だけ思って勢いよく声のする方に振り向いた。




‥だけど。そんなわけナイよね。




そこに立ってたのは




「俺、“あんた”じゃなくて“岡田”ね?」




転入生だったから。
















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