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運命の誘惑

第30章 闇×真実=・・   *汐生side*

「え?」


って戸惑い気味だった寺島も、俺の気持ちを感じてくれたのか‥

それとも寺島も俺と同じ気持ちだったのか



「‥‥・分かった」



そう言って扉に縋るような音を鳴らした。



俺の提案にすんなりOKしてくれた寺島に少しホッとしつつ玄関のドアを背もたれにしてもたれ掛かる。



「なぁ、今立ってんの?」


「ううん、扉に縋って座ってる。」


「そっか‥・。一緒だな」



ドア向こうに同じ体勢で寺島が居ると思ったら分厚いドアだから有り得ないんだけど、

寺島の温もりがドアから俺に伝ってくるような気がして背中に妙なくすぐった感を感じる。


‥と、同時に


ドア1枚向こうに寺島が居ると思うだけでこんな時でも心が満たされ顔が綻ぶ。



俺‥・重症かな。



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