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運命の誘惑

第32章 闇×真実=・・   *汐生side* ③

「お前何やってんだよ!!寝過ぎなんだよ!!」



俺は溢れ出そうな涙をグッと堪え、平常心を装いながら恭に言葉を投げる。



恭は酸素マスクの中で口をゆっくり動かしていて、



「ん?何?」



俺はそれをしっかりと聴き取るように恭のマスクに耳を近付ける。


それでも恭が何を言ってんのか聞こえなくて、恭が話す事もしんどい事はちゃんと理解してんだけど‥理解してたんだけど




今、ちゃんと恭の声を拾ってなきゃ一生後悔する!!




何となくそう思ったから俺は必死に恭の言葉を聴き取れるように




「へ?何だって?!」




問い掛けた。






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