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運命の誘惑

第32章 闇×真実=・・   *汐生side* ③

光の言葉でハッ!と気付かされた。


俺は何やってんだろう。って。


恭の事、1度でも“恭が居なかったら”なんて思った事を詫びるためにも恭の最期の願いを俺が叶えてやらなきゃ。



そう思った俺は視野を自分から母さん、彼女に向けた。


母さんは恭が死んで以来、


恭の事故を引き起こした元凶の運転手。

恭があの場に居た理由の1つの原因の彼女。



この2人を毎日恨んで過ごすようになってた。




‥きっと。




恭が逝なくなった哀しみを誰かを恨む事でしか日々を乗り越えて行けなかったんだと思う。


それに、やっぱり未だに俺も運転手が憎くて仕方ない。


だから母さんの気持ちが痛い程良く分かった。




‥・でも。



運転手は分かるとしても、彼女は恭が最期までとにかく大事に大切に愛した人‥‥。




そんな彼女が母さんに恨まれてると恭が知ったら絶対哀しいハズ。




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