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運命の誘惑

第32章 闇×真実=・・   *汐生side* ③

母さんに恨む事を止めれとは俺は言えない。


気持ちが分かるからこそ、言えない。


だけど母さんにはとにかく以前のように無駄に笑って無駄に明るかった元気な母さんに戻って貰いたい。


毎日恭の遺影の前で泣き伏せる母さんじゃなくて。

遺影に向かって1日の出来事を微笑みながら語れるような母さんになって欲しい。



それが恭の願いだと思うし、一番傍に居た恭には母さんがこうなるのを予想出来たからこそ俺に託した理由の1つだと思う。


俺より母さんと過ごした時間が長い恭の方が恭が逝なくなった母さんの状態を遥かに深く予想できただろうから‥。






“愛結と母さんを頼む”






俺はまず母さんを【闇】から助け出そうと励んだ。



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