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運命の誘惑

第5章 謎

「岡田、アイツいいヤツかもじゃん♪」


ルンルン気分で岡田を褒める好美に思わずヘドが出そうになる。



「止めてよね。岡田がいいヤツって有り得ないっしょ」




散々人を悲劇呼ばわりしたあの男なんて。

何をどう感じて“いいヤツ”なんだか。

あの男が“いいヤツ”なら“いい人”の定義が分からなくなる。




「でも、ホント真っ青な顔して教室に駆け込んで来たんだよー?

“寺島さんが!!”って」



「ふーん」



私は教室に戻る為にシューズを履きながら適当に返事。



「あ、興味が無い?」



好美は“大丈夫?”と言いながら身体を支えながら横目で私をチラリ。



「うん。」




興味が無いっていうか‥。

関わりたくないって思う方が今は強い。




「好美ありがとう!もう大丈夫!」



「じゃぁ教室戻ろうかー♪」




私と好美は医務室を出て教室に戻った。










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