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私は恭の声を聴きながら定位置の場所まで移動していつものように座り込み煙草に火を点け空を見上げ


フゥー‥ッ‥



煙草の煙を蒼い空に向かって吐き出す。

煙は白い雲と同化するようにふわりと浮かんで儚く消える。



その消える瞬間が妙に綺麗に見える瞬間（トキ）。



消える瞬間が妙に哀しく見える瞬間（トキ）。




これって、私のその時の気分で見え方が当然違うんだろうけど…





今日は綺麗に見える‥かな？




ふわりと浮かんで、ハラリと消える煙草の煙を見つめつつ、イヤホンから伝わる恭の留守電に耳を傾ける。






【愛結ぅ～暇ぁぁぁああ！！

愛結が相手してくんなきゃ俺、寂しくて死んじゃうよー】





恭の情けない声にふふっと笑いが込み上げると同時に

この時の思い出が色鮮やかに蘇る。