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玄関に着くと

ユウリは
カバンから
鍵を取り出し

鍵穴に
鍵を差し込んだ



静かな夜に




ガチャッと

悲しい音が

聞こえた




「あ、ありがとう

ございました・・」




ドアノブを回す前に

ユウリは
俺を振り向いて
そう言った




「・・・・」



俺は

なんて言っていいか

わからなかった





「ライキさん

ここで・・



・・・・かい」




言うな




「ユウリ」



ユウリの言葉を
さえぎった





「・・・はい」






「恋人は

そんな簡単には
バイバイしねぇんだよ



さよならの前に



抱きしめたりすんだ」







「・・・・・」




ユウリの目が

泳いだ




何か考えてるような

表情




でも


何も言わない

ユウリ




俺は

ドアに両手をついた




ユウリを

まるで逃がさないように




追い込むように





ブレーキが





効かねぇ・・・








「キスしたり


・・すんだよ


ユウリ」