従わない奴隷
第22章 抱き合う 心
「ライキさん」
「ん?」
うつむく
ユウリを
覗き込むと
ユウリはやっと
俺の目を見た
「どうして・・
どうして
私・・なんですか?
ライキさんだったら
もっともっと
素敵な・・」
ふと
視線を落とすと
ユウリは
久しぶりに
拳を握りしめて
スカートを
しわくちゃに
していた
その
ユウリの両手を
そっと握り
俺の
膝の上で
その小さな手を
包み込んだ
「不安・・・なのか?」
「・・ごめんなさい・・」
ユウリが
不安になるのは
俺のせいだ。
ユウリが
謝るのも
俺のせいなんだ。
「俺と同じだな」
「え・・」
「俺は
ユウリに
嫌われるのが
怖くて
仕方ねぇ」