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猫科男子との生活 。

第13章 自分の事を捨て猫と自覚している猫は捨てられたくない一心です






漣「−−…琉月、」



琉月「ごめん、遅くなった、」


漣「大学、ではないよね」


琉月「うん、ちょっと」



なにをしてたのか、なんて愚問は問わない

"ちょっと"なにかあったのだから、遅くなったのだ



うん。←




琉月「−−…漣、お腹すいてるの?」



漣「え、な、に、突然」




琉月「今、お腹鳴ったから、さ。」



靴を脱ぎながら、クスッと笑う琉月



くそ、耳のいい奴め…



琉月「先に食べてればいいのに…」



漣「琉月一人で食べるの?」



琉月「−−…やだ」





でも、こうして、肩に額を乗せられて甘く我儘に言われたら…


琉月の抱擁がある限りは断れない




漣「−−…お疲れ様」



琉月「ん。」



今度はスリ…と首筋に頭を埋めてくる



相当疲れて甘えたい気分だろう

が、こうも長く玄関で迎えていたら怪しまれるのだ



漣「…琉月、あとにしよ」



琉月「やぁ…今…」



漣「でも… 」


あぁ、今、夢斗を出すのはヤバイな…



私も学ばない人間ではない


が、これ以外の対策というと

対策というと…



漣「ご飯、出来てるよ




琉月「それより、目の前に食べたい物があるんだけど…」




く、これもダメか…



ならば…




漣「るう」




琉月「…ぇ?」




名前を呼べば素直に顔をあげて目を見つめてくれる




いきなり呼ばれて呆けた顔




その唇を一瞬にして奪う




琉月「…んっ//」


突然の出来事にらしくもなく赤い顔をしてギュと目を閉じ色っぽい声を出す





琉月「はぁ…ぅ…///漣…//」




漣「ごめんね、ご飯できてるから」




何も言えないことをいい事にするりと腕から抜け笑顔でキッチンへ

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