【夢小説】イケメン王宮 ユーリ
第1章 嫉妬
「……うん、これでいいかな」
胸元から唇を離したユーリが呟く。
そして私の手を取ると
ベッドに沈む私の身体を
起き上がらせた。
『ユーリ…?』
私が目を瞬かせると、
そんな私を見てユーリがにっこりと
笑って言った。
「つけちゃった、キスマーク」
『……あ…』
胸元を見ると胸の谷間に
赤く染まった痣が
くっきりと出来ていた。
「ここなら誰にも気付かれないでしょ」
くすっと笑うと
ユーリは私の胸元のボタンを
一つ一つ止め
ほどいたリボンを結び直してくれた。
『……ユーリ?』
(どうして……)
ユーリの行動に
私は戸惑いを隠せなかった。
そんな私を見て
ユーリは少し悲しげに口元を和らげると
私へこう告げた。
「……ごめんね、月花様」