【夢小説】イケメン王宮 ユーリ
第2章 葛藤
言葉の出ないユーリを尻目に、
ジルは続ける。
「それから…
この資料にはゼノ国王と貴方の隠された
関係についても記されています」
「……」
ユーリが眉間を僅かにひそめた。
「貴方が何の目的で
ウィスタリアに来たのか分かりませんが、
シュタインとの交易関係が
結ばれ始めている今、
貴方の本来の目的は
達成されたのではないですか?」
手元の資料をテーブルに置き、
ジルはユーリへと視線を向ける。
「しかし、貴方はいまだここに留まっている。
それは、他に理由があるからでは
ないのですか?」
「……」
(俺が留まる理由……)
ユーリの脳裏に、
笑った月花の姿がうつる。
(そう……)
(自分が留まる理由はただひとつ……)
(それは……)
「……」
黙ったまま再び目を伏せたユーリに、
ジルはまたひとつため息を漏らした。
「なんにせよ次期国王候補の選出は急務です。
貴方がいずれシュタインに戻るつもりであれば
プリンセスには他の選択肢を
考えていただくしかありません」
「……他の選択肢って」
ユーリの胸がざわめきはじめる。
「他の候補を選んでいただくということに
なりますね」
ジルの言葉に、
ユーリの心臓がドクンと音をたてた……
ジルは続ける。
「それから…
この資料にはゼノ国王と貴方の隠された
関係についても記されています」
「……」
ユーリが眉間を僅かにひそめた。
「貴方が何の目的で
ウィスタリアに来たのか分かりませんが、
シュタインとの交易関係が
結ばれ始めている今、
貴方の本来の目的は
達成されたのではないですか?」
手元の資料をテーブルに置き、
ジルはユーリへと視線を向ける。
「しかし、貴方はいまだここに留まっている。
それは、他に理由があるからでは
ないのですか?」
「……」
(俺が留まる理由……)
ユーリの脳裏に、
笑った月花の姿がうつる。
(そう……)
(自分が留まる理由はただひとつ……)
(それは……)
「……」
黙ったまま再び目を伏せたユーリに、
ジルはまたひとつため息を漏らした。
「なんにせよ次期国王候補の選出は急務です。
貴方がいずれシュタインに戻るつもりであれば
プリンセスには他の選択肢を
考えていただくしかありません」
「……他の選択肢って」
ユーリの胸がざわめきはじめる。
「他の候補を選んでいただくということに
なりますね」
ジルの言葉に、
ユーリの心臓がドクンと音をたてた……