無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「それと外泊届けを出すために、神田君のお父さんにお世話になったらしいんだ。よく分からないけど、迷惑かけてごめんね」
「そうなのか」
「うん、でもなんで神田君のお父さんに頼んだんだろ？」
　疑問を口にすると、神田君は不思議そうな顔をした。
「鷹栖学園の理事の１人なんだよ。知らなかった？」
「うん」
「司らしいね」
　なにが僕らしいのか、よくわからなかったけど。
「うん？」
「とにかく、ここを片付けようか」
「そうだね」
「俺１人で片付けてもいいんだけど、司１人で帰るのは危ないから」
「寮までなら、大丈夫だよ。迷ったりしないし」
　方向音痴だけど、この距離でさすがに迷わないよ。
「そういう意味じゃないんだけどね。もうそろそろ、自覚した方が良いよ。司」
「何を？」
「自分がとても綺麗で可愛いって事」
「？？？？？」