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ツインズ・ラブ

第14章  嫌な予感(Side葉月)

 2時間後。
 
 嫌な予感は、当たることになる。

 俺たちは手術室の前にいた。



 病院に着くと、俺たちはそのまま手術室の前に案内された。
 俺たちが病院に着く5分前に脳梗塞を起こした祖父さんは、急遽手術をすることになったそうだ。
 司は、真っ青な顔で手術室のランプを見つめるお袋とそれを支えるように座る親父を祈るように見つめて、無言でベンチに座っていた。
 手術成功の確率は、5割にも満たないらしく、重苦しい空気が流れていた。

 ああ・・・・、最悪だ。
 司と・・・。
 なんて、この状況では無理だ。
 やっと、今夜と思ったのに。
 祖父さんがこの調子じゃ、どうしようもない。

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