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ツインズ・ラブ

第17章  恋人への第一歩(Side葉月)

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。司のことは、俺がちゃんと面倒見るから」
 いろいろな意味でね。
「病院に行けそうなら、俺が外来に連れて行くから」
「そう?」
 なんとか、ごまかせるかな。
「それよりも今は、やっと眠った司を起こしたくないんだ」
 これで、どうだ。
「わかったわ」
「母さんも心配だろうから、午後になったら俺から電話するよ」
 連絡しないと、ホテルに押しかけかねないからな。
「司の具合もそのときに伝えるから。そんなに心配しないで」
「・・・・・わかったわ」
「母さんも無理しないで。きちんと寝てね」
「・・・・・・・なんだか、大人になったのね、葉月」
 しみじみと言われた。
「司のことは葉月に任せるわ。ちゃんと連絡待っているから」
「わかってるよ」
「また、後でね」
「はい、はい」
 やっとのことで電話が切れた。
 

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