テキストサイズ

ツインズ・ラブ

第17章  恋人への第一歩(Side葉月)

「はづき・・・・」
 司が遠慮しがちに俺を見る。
「お腹すいた・・・・」
 そう言われて、思わず微笑む。
「わかった。ちょうど、ルームサービスをとろうと思っていたんだ。何が良い?」
 少し起き上がった司の腰を支えながら、メニュー表を司に見せる。
 首筋に夕べのキスマークが残っていて、思わず、見つめる。
 こんなところまで痕を残しているとは、余裕がなさ過ぎるな、俺。
 反省しながら見ていたのだが、それを勘違いしたのか、司が真っ赤になりつつ、俺に言った。
「そんなに、見るなよ」
 可愛すぎて、つい、司を抱きしめる。
「もう、やんないぞ」
 上目遣いで言われて、俺の息子が敏感に反応した。
 その表情、逆効果だってわかってないよな。
「わかってるって。今は抱きしめるだけで我慢する」
 これ以上、元気になりつつある息子を刺激しないで欲しい。
 我慢できなくなるから。
 しばらく、司は俺の胸の中でじっとしていた。
 ぐぅ・・・
 司のお腹の音が部屋に鳴り響く。
 くすっと笑ってしまった俺を真っ赤になった司が見つめた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ