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ツインズ・ラブ

第18章 想いの人(Side神田)

「なんで、一人で抱え込もうとするんですか」
 いらいらする。
 無視できない。
「いえばいいじゃないですか。司や葉月と何があったのか」
 腕の中で田中先生の身体が硬直するのがわかる。
「なんで・・・、おまえ・・」
 驚いた顔で俺を見る田中先生に、いらいらする。
「気付いていました。おかしいなと思ったのは、2か月前です。それが、先月だったかな。この部屋からでてきた葉月を偶然見て、確信に変わりました」
 驚きと戸惑いで声もでないらしい。田中先生は呆然としていた。
「葉月から別れを切り出されましたか?」
 また身体が強ばる。
「司とそれで言い合いにでもなりましたか?」
「ちがうっ」
「何が違うんですか」
 視線が合わさる。じっと俺を見ていた田中先生は、その言葉の続きをいうのをとても怖がっているようだった。

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