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ツインズ・ラブ

第4章  転校生来校(Side司)

「俺の席は」
 不遜な言い回しだった。バリトーン声が静まりかえった教室によく響く。
「席は、篠宮司君の隣だ」
 僕は小林先生の言葉を受けて、軽く手を振り、自分の右隣の空席を示した。
 小林先生にお礼を言うこともなく、クラスメイトの視線を無視しまくった神田君は、僕の隣の席へ無言で座る。
「宜しくね。神田君」
「ああ」
 僕の言葉に振り向くことなく、ああとだけつぶやいた神田君。それ以上話しかけるなのオーラは健在だ。
 今日から僕は、この神田君につきっきりの生活になる。
 卒業まであと1年半。
 不安・・・・・。

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