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ツインズ・ラブ

第20章  揺れる想い(Side神田)

 その日、寮へ帰った俺は、田中先生の部屋の前にいた。
 どうせ、司には会えないし。
 司が倒れた日から、ずっと司と葉月の部屋には、ドアに面会謝絶と書いた紙が貼ってある。
 司が重病人ではないことは、周囲も知っているから、最初葉月の冗談だろと周りは言ってとりあわなかった。
 しかし、葉月が「司をゆっくり休ませたいから、協力して欲しい」と頭を下げたことで、未だに守られている。
 それより、今は田中先生のことが気がかりだ。
 部屋の前で軽く2回、ドアをノックした。
「・・・・神田です」
 緊張していたためか、声が少し強ばってしまった。
 しばらくして、ドアのところまで歩いてきた足音がした。
 カチャッ
 カギが開いて、ドアが開く。
「・・・なんだ?」
 明らかに顔色が悪い田中先生がドアから顔を出した。

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