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ツインズ・ラブ

第20章  揺れる想い(Side神田)

「ここに置きますね」
 ベッドの横にあるテーブルに置く。
「起きられますか?」
「大丈夫だ」
 田中先生は、身体を起こして、隣のソファに座った。
 足下もふらついていないし、大丈夫そうだな。
「食べさせてあげましょうか?」
 にこりと笑って、冗談めいて言う。
「できるものなら、やってみるか?」
 意外な言葉に無言でいると、
「冗談だ」
 と言われたが、そう言われるとつい意地悪したくなって・・。
「わかりました。自分で言った言葉は、守りますよ」
 床に膝をついて、お粥がはいった鍋の蓋を開ける。レンゲでお粥を取り皿に入れる。
 レンゲを自分の口元に持っていく。湯気がたっているそれに静かに息を吹きかける。
 ふー、ふー
「じゃあ、アーンと大きく口を開けて下さい」
 戸惑っている田中先生にもう一度促す。
「男は黙って有言実行でしょ」
 以前、田中先生が授業中に言っていたことを意地悪く引用する。

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