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ツインズ・ラブ

第1章 プロローグ(Side 司)

「あのね、葉月。僕は小学生じゃないんだからね。そんなこと、言われなくてもわかっているって」
 兄のプライドってもんがあるんだけど・・・。少しムキになってみると、葉月は満面の笑顔で、
「その台詞。顔にご飯粒をつけたままでいわれたくないね」
 そのまま葉月のきれいな長い指が僕のほほをかすめ、口元に近づく。我が弟ながらその仕草にドキッとしてしまい、動きが止まる。ご飯粒をとってくれたのだとわかったのは、それを葉月がぱくっと自分で食べたのを見たからだ。

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