無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「司、つかまって」
　次に葉月はそう言うと、自分の首に僕の腕を巻き付けた。息も絶え絶えな僕は、言われたとおりに葉月に抱きつく。
　どくん・・・、どくん・・。
　素肌が重なり合う。葉月の鼓動を肌で感じる。
　それだけで、ドキドキする。
　葉月は僕のお尻を触りながら、僕の身体を持ち上げた。僕は、葉月の脚の上に座り、葉月と向き合って座った。
「重くない？」
「全然」
　にこっと笑って言われた。
「平気」
　葉月はチュッと僕の唇に触れるだけのキスをする。ゆっくりと顔を離されて、その間、無言で見つめられる。葉月の顔が近すぎて、ドキドキする。
　見慣れた顔なのに。
　整った顔に熱のこもった視線を向けられている。それを感じるだけで、息があがる。
「こんなに近いと、ドキドキするね」
　自分が思っていたことと、同じ事を言われて、思わず微笑む。