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ツインズ・ラブ

第30章 番外編① 司 & 葉月

 何度も角度を変えて、唇に触れる。触れるだけで、それ以上は何もしてこない葉月に・・・。
 ちょっと物足りなさを感じてしまう。上目遣いに葉月を見ると、
「心当たり、思い出した?」
 むすっとふくれた顔の葉月が僕を見ている。
「・・・・・・・?」
 葉月は自分の髪をクシャクシャにするように触る。イライラしたときの葉月の癖だ。
「ごめん」
 よく理由はわからないけど。
 僕が葉月を怒らせている。
 謝るべきだよね。
「葉月を怒らせるようなことして、ごめん」
 葉月を正面から抱きしめる。
「・・・・・・」
 無言の葉月。
 気のせいか、ますます怒っている・・・・?
「昨日・・・・」
 昨日?
 それ以上、葉月は黙ってしまった。昨日僕が何かしたってこと?

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