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ツインズ・ラブ

第31章 番外編② 司&葉月

「あいつら、自分のトレーニングを進める振りをしながら、横目で司を見ているんだ」
 トレーニングルームはそこまで広くない。教室2つ分の大きさで、ランニングマシーンが20台と腹筋専用マシーンが20台置かれている程度の部屋だ。
「司が薄着なのを良いことに、胸元や唇、身体全体をなめ回すように見ていて・・・・」
 司は鈍感だから、邪な視線に全く気がついていない。
『会長もトレーニングですか?最近、良く来られますよね?』というような声かけにもいちいち笑顔で答えている。
 滅多に会話できない司と会話できるという状況は、一般生徒にとって、またとない機会に思えるのだろう。
 トレーニングルームは、非公認の司ファンクラブ会員が毎日予約を待ち望んでいる状況が続いている。
 司は、俺のだ。
 他の男どもに欲情した目で見られているのは、我慢ならない。
「見るだけでも、イラつくのか」

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