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ツインズ・ラブ

第32章 番外編③ 司&葉月

 キスをしようかとしたその時。司の手が俺の顔を止めた。手のひらに口づけた形になる。
「食べ物を粗末にしちゃ、ダメ」
 司はたまにこうやって、兄らしいことを言う。
 流されてくれると良いのに。
「・・・・・」
 無言で司を見つめながら、ペロッと司の手を舐めた。
「ふぁっ」
 感じた司の声に俺は、興奮する。
「今、食べたい」
 耳元で息をふきかけるように呟く。
 司は耳が弱い。
「ふぅっ・・・」
 吐息が色っぽくなる。
 顔が朱色に染まり、息が荒くなる。
 あと一歩。
「ね?」
 耳元でもう一度囁き、耳たぶを軽く噛む。
「いやぁ・・・」
 感じてしまって、足下から床に崩れ落ちそうになる司の身体を左手で支えて、もう一度囁く。
「いいよね?」
 司は潤んだ瞳で俺を見ながら、真っ赤になった顔で俺を見つめた。

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