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あなたの執事

第63章 段階

ランチのお店は前にあたしが行ってみたかったお店


りのあと買い物に行った時に本屋さんで立ち読みしながら、選んだ人気店だった



外観は白い木彫のカントリー風

綺麗なブルーの扉を開けると、
天井には可愛いシャンデリアがいくつも飾られており
カウンターにはたくさんのフルーツタルトやケーキが並んでいる


あたし達は、一番奥の窓際の席に案内された



周りはカップルか、30代くらいの女性のお客さんばかりだ


ゆい「…普段外食しないから、なんだか緊張しちゃうね」


シン「そうですね、私達は私達で周りを気にせず楽しみましょう」


落ち着いてにっこり笑ってくれるシンになんだか安心する





しばらくすると女性の店員さんがメニューを持ってきて本日のオススメなどを教えてくれた



ゆい「シンは、どれが食べたい?」


シン「…そうですね、ではこのランチAにします。

ゆい様はお決まりになられましたか?」




店員「…ぇ…」



ゆい「…?」



店員さんが小さくぴくっと反応した理由が、その時は良くわからなかった


シン「…ゆい様?」


ゆい「…あ、えっと…じゃあたしもAでお願いします」





注文したあと、先にトイレに行こうと席を立った


店内を歩き、通路に出てトイレに向かってると横のパントリーの中から、ひそひそと話す声が聞こえる



「あそこの一番奥の窓際の席のお客様ね…」



あたしたちが座ってる席のこと…?


物陰に隠れて話を聞こうと耳を澄ませた



「男の人が女の子にむけて『様』付けしてたのよー!

どうゆう関係なのかしら?!

敬語だったし…

もしかして…そういうプレイ?!」


キャーキャーと笑う声が聞こえる



ち、違うよ!!


…でもそっか、そうだよね

彼氏彼女って、名前に様付けしたり

敬語ってないもんね…



あたしはトイレのことなんか忘れて急いで席に戻った











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