あなたの執事
第66章 専属の執事
私の言葉を聞くと龍さんはフッと笑い、私の肩をポンっと叩いた
「その言葉を聞けて安心した。
俺の分までゆいを幸せにしてやってくれ。」
「…はい」
龍さんは机の上の書類を集めると一纏めにし片づけた
「…まだゆいには婿候補の話は言ってないんだろ?」
「はい、まだ伝えておりません」
「そうか。
なら正式に婿として認められるまでしっかり頑張って、ゆいを驚かせてやれよ」
「…そうですね。
一日も早く認めて頂けるようこれまでにないくらいの力を込めて精一杯頑張ります」
「ははっ
本当シンは真面目な男だな」
龍さんは口元を抑えて笑っている
「なっ!真面目の何がいけないんですか!」
「誰もいけないなんていってないだろ?
おっと、もう8時か。
そろそろ麗華様を起こしにいかないと。」
そういって龍さんは私の横を通り過ぎるときに
再び肩をポンッと叩いて小さい声で私にある言葉をつぶやいて部屋から出て行った