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この恋は、特別(ふつう)

第2章 出会い。

ドラマのクランクインの日。

初日くらいは、行こうと思いスタジオへ向かった。

翔「おはよ。先生。」

「ひゃっ!?」

後ろから声をかけられたのでびっくりした。

翔「よく入れたね、ここ。」

「多分、マネージャーに間違えられました。」

翔「でも、これくらい可愛いマネージャー、あんまりいないよ?」

「可愛いくないですけど。」

翔「完全否定だね(笑)てかどう?この衣装。理想と近い?」

よく見ると、私のイメージにほぼ近い刑事っぽい櫻井さんがいた。

「いい感じです。やっぱドラマの力はすごいですね♪」



撮影は、皆さん役を探りながら演じている中、櫻井さんだけは、もう役が固まっていてセリフもすらすらと言っていた。


撮影も一段落して休憩に入った。

私は、もう締め切りが近づいているので先に帰ろうとバッグをとると、後ろから

トントン

と肩を叩かれた。

「あ、櫻井さん、何か用ですか?」

翔「あのさ、今日、ってか夜空いてる?」

「あ、今日は締め切りが…」



翔「じゃあ、先生ん家行っていい?」

「えっ!?」

翔「小説家の部屋とか見てみたいから!お願い!」

超人気アイドルに頭を下げられたら、断れない。

「…いいですよ?」

こうして、大変な約束をしてしまった。

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