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この恋は、特別(ふつう)

第2章 出会い。

夜の11時。

夜行性の私もさすがに昼、動きすぎたので、眠い。

…ヤバい、明日の午後締め切り。
とりあえず連載あと5ページ書かなきゃ…。

とりあえず、コーヒーでも飲もうかと思いキッチンに行くと、ちょうど携帯が鳴った。

♪~♪~

メールか…。

ボックスを開くと、櫻井さんからのメールだった。

『今、東京駅に居るんだけど家どこ?
       住所教えて!』

えーっと、ここどこ?

『駅から5分位で△△アパートの110号室です。』


…よしっ!

じゃ櫻井さんが来るまで休憩~♪



……………あれ?
寝てた?

顔を上げると私の本を熟読してる櫻井さんがいた。

翔「おっ!起きた?」

「…何分寝てましたか?」

翔「えーっと30分位かな?」

「あーっ、良かった。まだ間に合う。」

翔「あ、そっだった、忙しいんだよね。もう、家に来れたらいいから、俺帰ろっか。」

「えっ、もっといていいけど?」

翔「でも、締め切りは?」

「5ページなんて、大丈夫!」

翔「そう?じゃお言葉に甘えて。」

「それより、本読んでくれたの?」

翔「え?撮影終わる前に原作は読み終わったよ?」

「そんな!?ありがとうございます。」

翔「面白かったよ♪とても作者が女の子とは思えない…」

「話が暗いんですよね。私、純愛系とか書けなくて…」

翔「俺は、先生が書く話好きだよ?」

「っ////それ告られた時より嬉しい…」

翔「そんなに?」

「私、今まで書くことで、頭の中いっぱいいっぱいで。だからそれが誉められると、とてつもない優越感が襲ってきます♪」

翔「なんか良いね。」



それから、結構話して気がつくと日付が変わってもう2時間も経ってた。

「あ、仕事って大丈夫なんですか?」

翔「うん。午前はオフだから。でも帰るね、藤花ちゃんも締め切りあるだろうし…」

「あっ!!」

は、初めて名前で呼ばれた…。

思わず顔が赤くなる。

翔「本当、ピュアだね(笑)これからは、名前で良い?」

「はいっ!ぜひ。」

翔「じゃあ、藤花ちゃんは、“翔”って呼んでね?」

「…努力します…」

翔「じゃ、また遊びに来るね♪」


照れで少し火照った顔を押さえて、私は自分が櫻井さんに惹かれていることに気付いた…。

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