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ねぇ、麻弘…

第2章 胸さわぎ

大学院に行く話を聞いたせいもある。

でも、それとは別に麻弘が、行ってしまう感覚が、この日の私には強くあった。

隣で無邪気な顔でゲームを全て終わらせる麻弘の姿を、私はじっと見つめた。

「どうかした? ラスボス倒したから、暇になったね。ほとんど姉ちゃん、しなかったな」

「あんたじゃないとクリアなんてできないよ。こんな頭使うゲームより、アクションゲームがいいけど、誰かさん売ったよね」

麻弘をキッと睨んだ。

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