5つの恋のカタチ
第2章 壊れるまで、キミと向きあおう。
「まいー!今日、遊んで帰んない?」
ま「ごめん!今日、先生来る日!」
あたしは友人の誘いを断って教室を飛び出す。
「あらま…、」
「まいがあんなにやる気なのって珍しいね…」
ま「ただいまー!」
急いで帰っても15分はかかってしまう学校との距離が歯がゆい。
母「おかえり、先生もういらしてるわよ」
ママが2階を指差して微笑む。
ま「ほんと?!」
急いで掛け上がって自室の扉を開ける。
荒「おかえりー、遅いよー」
先生はあたしのベッドに寝転がって漫画を読んでる。
ま「先生がそんなんでいいんですか…?」
荒「そう堅いこと言わないでよー」
『よっ』と起き上がった先生がゆっくりあたしに近づく。
3ヶ月経ってもまだ慣れないこの距離。
ま「先生…?今日も、ご褒美くれるんですか…?」
赤い顔を見られたくなくてあたしは下を向いて呟き程度に尋ねる。
先生の顔は見えないけど、
どんな顔して、
何を言うのかも分かる。
先生はきっと…、
荒「…いいーねぇー…」
―F i n *