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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第11章 想い出

だって…。


自分の犬でもない子犬のために涙を流して、


自分の犬でもない子犬のために車を飛ばして病院まで連れて来て診察受けさせて……




「…どうして…?」


「ん?」



今の世の中。

犬や猫をターゲットにして爆弾仕掛けたり、犬が弾かれてても見て見ぬふりをしてたり

血統がないってだけで“汚い生き物”だと見なす人が居る中




「どうして…自分の犬でもないのに病院まで…?」



何故、そこまでしてあげれるのか分からなかった。

お世辞でも綺麗だとは言えない、小さなワンちゃんのために何で…?


…だけど、彼には血統も汚れさえも全く関係なかった。




「俺の犬じゃなくても…。

この子、頑張って生きてるじゃん!」




彼にとっては、彼の行動はごくごく自然で当たり前の事だったんだ。



自分の犬でもない犬が弱ってる事に心を痛め涙して。

何の惜しみもなく病院で診察させる、凄く優しい彼に





トクン―――――…・・





この時、私の心が動き始めた。





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