テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第12章 年上×年下

泣いてる場合じゃないのに

目の前の、凄く綺麗な金色の海を堪能したいのに


光の優しさが心に凄く響いて、涙が溢れて止まらないでいる私に光は苦笑しながら



「ほら、泣いてっとせっかく連れて来た意味なくなるでしょーが?」


そっと私の頬に触れ



「そんな、喜んでくれてありがとう」



親指で流れる涙を拭いながらふわりと優しく微笑んだ。




“喜んでくれてありがとう”




私が光に対して“ありがとう”なのに、光からまさかのお礼の言葉。


優しい言葉・優しい声・優しい笑顔にまた




「ありがとぉぉ~……」


「だから泣くなって!」


「だってぇ……」




幾粒の涙が溢れ、せっかく光が抜くってくれた頬もまた

涙で濡れる。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ