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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第14章 想い出の・・・・

ずっと雨続きだったのに、この日は珍しく綺麗な青空が広がる小春日和。



だからか、笑顔の人が多い公園の隅っこで誰にも気付かれないように泣いてる彼女の隣りに



コトン



ココアをそっと置いて、少し離れた場所に座った。


彼女は俺に気付くと、さっきまで泣いてた癖に



「あ…また奇遇だね~」



なんて、エヘッとでも言いそうな笑顔を向けて「いつも、何かすみません…」て眉を下げながらココアを手に取った。




「……また振られた?」


「直球で聞くね~」


「懲りないね?」


「面目ない……ハハハ」




笑いたくもない癖に無理して笑う彼女が見ててなんだか痛々しくて仕方がなくて



俺はそのまま言葉を続けず、黙って空へと視線を向けた。






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