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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第17章 触れた想い

その苦しみから逃れたくて



「拓ちゃん…?」



私から沈黙を破った。


拓ちゃんは笑みを浮かべたまま、空から私に視線を流して



「あ、ごめんごめん。つい星見てたら見とれちゃって」



綺麗だねーっていつものように話す。



「心愛と初めて逢った日は雪が降ってたからぜんっぜん星が見えなかったんだよねー」


「え……?」



…何か…意外。

すっかり出逢った時の事なんて絶対忘れちゃってると思ってたのに…。



「そうだね。結構ガンガン降ってたもんね?」



「だよねー。心愛がでっかいゴミを捨てながら俺を不審者の目で見たの、俺知ってるよ?」



そう言ってクスッと笑う拓ちゃんの言葉に


「え?!」


唖然。




バレてたの?!




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