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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第17章 触れた想い

賑やかだった教室に、再び静けさが戻る。


彼女達が出て行った教室。

もう、ロッカーから出ていいのに思考が働かない俺はそのままロッカーの中。





………そういう事だったのか。




『拓、大好き!』

『拓、ずっと一緒に居ようね♪』




これらも全部、自分が処女を捨てるためだったって事か?


思い出して見れば、あいつはいつだって


『拓の顔、大好き♪かっこいいよねー♪』


顔ばっか褒めてた。


それを俺は


“顔が特に”好きだ。


そういう意味だと解釈してた。



でも、彼女はそうじゃなかったんだ。


彼女が言う『顔が好き』は



“顔だけが”好き。



だったんだ……。








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