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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第17章 触れた想い

「ハッ!バカか、俺は…」


ゆっくりロッカーの扉を押して、教室へ出た。



全部全部鵜呑みにして。

全部全部信じて惚れて。

相手の思うがままに……



俺はあいつの掌で踊らされてたって事か……。



沸々と湧き起こる怒り・哀しみ・ショック……


色々な感情が次から次へと湧き起こり、


もはや俺の心臓も思考も全てパンク状態。



そんな状態の俺の前に





「拓……?」




多分。

俺の靴があるのを見たんだろう。

教室に戻って来た



「紀子……」



彼女のにこやかな笑顔を見て

さっきまで、彼女の表情で1番好きだった笑顔を見た瞬間





―――理性の糸は切れた。






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