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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第17章 触れた想い

―――それ以来。



「拓弥君の事が好きです!」


「ふーん?俺のどこが好きなの?」


「え?かっこいいです!」


「そっかー。じゃぁ抱いてあげる」




俺の顔だけで近付いてくる奴は、どうせ俺の顔だけが目当て。


“俺自身”じゃなくて“俺の顔”。


そんな奴等は嫌でもアイツを思い出してしまう。


だから、片っ端から抱いた。


愛が無くても抱ける事は過去、実証済み。

愛が無くても「好きだよー」なんて言葉は簡単に言える。



OKすれば、泣いて喜んで。


抱いてやれば、鳴いて悦んで。


大満足させてたんだから問題無い。



顔だけ見て、俺の他を見ようともしない奴等にはそれくらいで上等だとずっと思ってた。




それは社会人になっても一緒。






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