テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第18章 触れた想い 2

何で“愛されてる”って思ったんだろう…


彼女の言葉に対して思った素朴な疑問。


俺は彼女の親切心を、何か裏があると勘ぐったから断った。

だけどそれを彼女は『愛されてるね』と子犬に話掛ける。



絶対、俺に群がる女達は自ら触ろうとしないだろう子犬を、彼女は自ら触る。


俺が断った事も、他の奴等は絶対『ふーん』で済ますか、

自分が抱かなくてホッとするか。

偽善だけの言葉なんてそんなもんだったりするけど、彼女はその上、まだずっと子犬の頭を撫でながら



「良かったねー!愛されてて!

絶対良くなるから頑張って!」



励まし続ける。


そして、相変わらず俺を一切見ない。




何だか




俺はそんな彼女に、ほんの少し興味を抱いた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ