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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第18章 触れた想い 2

それからは俺は。


仕事の空き時間を利用して子犬に…

彼女に逢いに行った。


玄関の呼び鈴を押して出てくる彼女は毎回同じ。


猫撫で声を出すわけでもなく。

上目で俺に抱きついてくるわけでもなく。

雌の部分を全体に出して寄ってくるわけでもなく



彼女は、いつ、どんな時も


彼女は彼女のままだった。



いつも優しく笑って俺の話をゆっくり聞いてくれて。



「大丈夫ですよ。

ちゃんとあなたが頑張ってる事見てくれてる人はいますから。」



俺の欲しい言葉を、欲しい時に心に響かせてくれる彼女。



「あ!ほんとにテレビに出てるんですね?!」


「だから言ったじゃん…どう?カッコいい?俺」


「うーん…チャラいですね」


「酷っ!!」



俺の外見を褒めない癖に



「は?俺、優しくなんかないよ?」


「優しいから助けたんでしょ?」



俺が“優しい”と褒める彼女。




それが凄く、嬉しかったんだ。







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