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「その時に変だけど……。
きっと心愛から連絡が来ると思った。

別れよう。

もしくは、心愛の性格だから

話しよう。

そう言ってくるかなって予想してた」



そう言うと、拓ちゃんはまた目線を空に向けて

ゆっくり私に伝わるように言葉をt続ける。



「もう、俺から解放してあげなきゃいけない。

俺は結局、どんな選択しても守れてなかったんだ。

俺は守りたいと思った相手を泣かせてたんだ。

俺が守りたいと思った相手を、俺は他の男に守らせてるんだ。


それにはっきり気付いたんだ。


…でもやっぱりヘタレな俺は、心愛に面と向かって


“別れよう”


そう言われる事が怖かった。



だから、雇って頼んだんだ」



「え？」




“雇って頼んだ”？



拓ちゃんの言葉の意味が良く分からない私は、怪訝な表情で拓ちゃんを見た。


拓ちゃんは星空から再度、ゆっくり視線を私へ移して

全く想像もしてない言葉をとても哀しそうに笑いながら言葉を向けた。




「あの日。

心愛と約束したあの日。

心愛が来る時間に合わせて、雇った女性に…


喘いでる“フリ”をしてもらった。」